食事でサラサラにする方法
ドロドロの血液にも、いろいろなタイプがあります。
食べすぎや飲みすぎなどが原因で、血液中の糖質や脂質が増えている場合
なんらかの理由で血液の成分(とくに赤血球)が変形して、うまく流れない場合
傷ついた血管の修復のため、血小板が集まって流れが停滞する場合
などです。
こうした状態を放置していると、動脈硬化の材料(脂質など)を増やしたり、血管をつまらせる原因ともなるので注意が必要です。
1. ナットウキナーゼ
納豆のネバネバの正体であるナットウキナーゼという酵素には、血栓そのものを溶かす効果があります。ただし、血栓を防ぐワーファリンという薬を飲んでいる人は、納豆にふくまれるビタミンKが薬の効果を弱めてしまうので、注意してください(野菜などにふくまれる程度のビタミンKには問題はありません)。
2. クエン酸
お酢類や梅干しなどに多くふくまれているクエン酸は、疲労回復に役立つことで知られていますが、血小板が必要以上に集まるのを防ぐ効用もあります。飲みやすいもろみ酢などを利用するのもいいでしょう。
3. DHAとEPA
魚、とくに青魚(イワシ、サバ、サンマなど)に多く含まれているDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)を摂取しましょう。DHAには、血管の弾力性を高めたり、赤血球の柔軟性を向上させる効果があります。EPAには血栓をつくりにくくして血流をよくする効果があります。
DHAやEPAはクロマグロやミナミマグロのトロにも多く含まれていますが、赤身にはあまり含まれていません。また、戻り鰹には多く含まれていますが、春獲れの初鰹にはあまり多くは含まれていません。
4. ポリフェノール類
赤ワインやブドウ、緑茶、ココアなどにふくまれているポリフェノール類には、コレステロールの酸化を防ぐ働きがあります。ただし、赤ワインの適量は1日グラス2杯程度までです。またブドウには果糖があるので、食べすぎないこと。
ポリフェノールの一種であるカロチノイドにも、強力な抗酸化作用があり、動脈硬化の予防に役立ちます。代表的なものに、ニンジンやブロッコリーに多いβカロテン、トマトに多いリコペンがあります。
また、タマネギに多くふくまれるケルセチンというポリフェノールは、脂質類の吸収をさまたげ、体外へ排出する働きがあります。
5. アルギン酸
アルギン酸は、コンブやワカメなどのぬめりの正体でもある食物繊維です。コレステロールの吸収をさまたげ、体外へ排出する働きがあります。
6. ビタミンEとC
ビタミン類の中では、抗酸化作用が強く、動脈硬化の予防に必要とされるのは、ビタミンEとCです。ビタミンEはそれ自体が酸化されやすいので、Cと一緒にとると効果的です。ビタミンEはカボチャ、アスパラガス、シュンギク、ニラ、サケ、サバ、ナッツ類、キウイフルーツなどに。また、ビタミンCはイチゴ、レモン、オレンジ、キウイフルーツなどの果物類のほか、サツマイモ、ピーマン、コマツナなどにも多くふくまれています。